2013年7月16日火曜日

インクジェットロール紙の種類と用途について

最近、水系インクジェットプリンタをお持ちのお客様から、溶剤やUVインク用メディアの問い合わせが増えているようなので、それぞれについて説枚致します。
インクジェットロール紙は、使用しているプリンタのインクによって使用頂けるものと使用頂けないものがあります。

〇一番多く使われているのが、EPSON CANON HP で販売している水系染料及び水系顔料インクのプリンタになります。
殆どの水系インク用インクジェットロール紙は、染料・顔料インク兼用と言って問題ないと思います。
 ※ 顔料インクの初期のプリンタは、インク粒子が粗くフォト紙などで使えないものもありました。
水系インク用のインクジェット紙は、普通紙や和紙などの一部を除いて、水系のインクを吸収するインクジェットコーティング層があります。
このインクジェット層のコーティングが必要なので、インクジェット用紙は普通紙を除くと、レーザープリンタ用紙と比べて高い物になってしまいます。
 ※ インクジェット層の無い溶剤インク用やUVインク用などのメディアは使用できません。
また、このインクジェット層が紫外線などで劣化するため、屋外での使用が限定されてしまいます。
 ※ 屋外での使用はラミネート加工する必要があります。

〇次に多いのが、サイン業界で多く使われている溶剤(ソルベント)インクのインクジェットプリンタになります。 溶剤インクは塩ビの表面を溶かして、塩ビ表面に印刷可能です。
その為、塩ビの粘着加工品やフィルムの表面に塩ビコーティングしたターポリンという素材が、溶剤プリンタでは多く使用されます。
これらのメディアは、インクジェット層がないので価格が安く耐候性に優れており、屋外での長期使用も可能になります。
普通紙などの紙ベース品は、溶剤が浸透していまうので滲んでしまいます。その為特殊な表面処理が必要になり、水系インク用と比べて高い物になってしまいます。

〇その他に、UV照射によってインクの表面を固化させるUVインクジェットプリンタや、数年前に登場した熱で固めるラテックスインクのインクジェットプリンタがあります。
どちらのプリンタも殆どの素材に印刷可能ですが、素材の表面にインクが留まる為、素材によっては、こすりに弱いことがあります。

いずれにしろ、インクジェットプリンタのインクの種類に合わせた用紙をお使いいただくことが必要になります。

これから、各インクに対応するインクジェットロール紙の用途と種類について説明していきます。

レーザープリンタ用紙については、こちらで説明しています。

インクジェット用紙については、こちらで説明しています。

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